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Column 矯正歯科治療コラム

Maxillary protraction上顎前突(出っ歯)

~福岡市の矯正歯科が解説~

上顎前突とは

上顎前突とはいわゆる「出っ歯」のことです。見た目の訴えとして最も多い歯列になります。下顎に対して上顎が前方へ出ているもの、上顎の前歯が前方へ位置しているもの、歯が前方へ傾斜しているもの、これらを総称します。重度になると前歯がしっかり噛まないため、奥歯の寿命に悪影響が出たり、口が閉じにくい、噛みにくいなどの症状が出たりします。

上顎前突は見た目に大きな影響を与えるため、悩んでいる方が多い歯並びです。

 

日本人に多い噛み合わせで4~5人に1人

実際は上顎が出ているというより、下顎が引っ込んでいる場合が多く、診査診断が重要になります。いずれにしろ、上顎前歯はその人の印象を大きく左右します。見た目に関しても、最も影響がある歯列と言えます。上顎前突は叢生を併発していることが多いです。

「出っ歯でありながら、凸凹もある状態、それでいて、前歯をきれいに引っ込めたい。」

これが最も抜歯矯正の適応になります。

◎どのような噛み合わせでも、前歯が噛んでいないものは奥歯を失うリスクが非常に高くなります。

◎歯周病が併発すると、経時的に前歯の前突は重度になり、歯と歯の間に隙間ができるようになります。

 

上顎前突の原因

上顎前突(出っ歯)の原因は多岐にわたります。以下に主な要因を挙げます。

遺伝的要因

上顎前突の発生には遺伝的要因が大きく影響します。親御さんが出っ歯の場合、そのお子さんも同じような歯並びになることが多いです。これは、顎の形状や歯の大きさ、位置などが遺伝によって決定されるためです。

生活習慣と癖

幼少期の生活習慣や癖も上顎前突の原因となります。特に、長期間にわたる指しゃぶりや舌の癖(例えば舌を前に突き出す癖)、口呼吸などが挙げられます。これらの習慣が続くことで、前歯が徐々に前方に突出し、上顎前突の症状が進行することがあります。

舌の位置と機能

舌の位置や機能も上顎前突に関与します。通常、舌は口蓋に接していることが正常ですが、常に舌が下に位置している場合や、舌で前歯を押すような動作を繰り返す場合、前歯が前方に押し出されることがあります。

骨格の成長

顎の骨格の成長バランスが崩れることも原因の一つです。例えば、下顎の成長が遅れたり、上顎の成長が過剰になったりすると、相対的に上顎が前方に突出する形になります。これにより、上顎前突が目立つようになります。

歯の大きさと位置

歯そのものの大きさや位置も影響します。例えば、上顎の前歯が通常よりも大きい場合や、歯が前方に傾いて生えている場合、上顎前突の症状が現れやすくなります。また、歯の生えるスペースが不足している場合、前歯が前方に押し出されることもあります。

◎成長期の生活習慣や癖が上顎前突に大きく影響します。

 

出っ歯を放置するリスク

出っ歯(上顎前突)を放置すると、見た目だけでなく、健康にも深刻な影響を及ぼすことがあります。以下に主なリスクを詳しく説明します。

噛み合わせの問題

出っ歯の状態では、前歯が正しく噛み合わないため、食事がしにくくなります。このため、食べ物をしっかりと噛み砕くことができず、消化器系に負担がかかります。消化不良や胃腸の不調を引き起こす可能性があり、全身の健康にも悪影響を与えることがあります。

奥歯への負担

前歯が正常に機能しないと、その分の噛む力が奥歯に集中します。これにより、奥歯に過度な負担がかかり、歯の摩耗や破損のリスクが高まります。さらに、奥歯の寿命が短くなる可能性もあり、最終的には奥歯を失うリスクが高まります。

歯周病と虫歯のリスク

出っ歯の状態では、歯並びが不規則になりやすく、歯と歯の間に隙間ができることがあります。この隙間に食べ物の残りやプラークがたまりやすくなり、歯周病や虫歯のリスクが増加します。特に歯周病が進行すると、歯を支える骨が溶け、歯が抜け落ちる原因にもなります。

口元の見た目と心理的影響

出っ歯は見た目に大きな影響を与えるため、心理的な負担も無視できません。自分の笑顔に自信を持てず、人前で笑うことを避けるようになることもあります。これが長期的に続くと、社会生活や人間関係に悪影響を及ぼす可能性があります。

発音の問題

出っ歯は発音にも影響を及ぼすことがあります。特に、前歯の位置がずれていると、一部の音が正しく発音できなくなります。これにより、会話が不明瞭になることがあり、コミュニケーションに支障をきたすことがあります。

 

出っ歯を矯正で治すメリット

出っ歯(上顎前突)を矯正で治すことには多くのメリットがあります。以下にその主な利点を詳しく説明します。

見た目の改善

出っ歯を矯正することで最も顕著に現れるメリットは、見た目の改善です。前歯が正常な位置に戻ることで、笑顔に自信を持つことができ、他人に与える印象も良くなります。特に、初対面の場面や社会的な場面では、歯並びが整っていることが好印象を与え、自分自身の魅力を高めることができます。

噛み合わせの向上

矯正治療によって噛み合わせが改善されることは、健康にとって非常に重要です。正常な噛み合わせが実現すると、食べ物をしっかりと噛み砕くことができ、消化器系の負担が軽減されます。また、正しい噛み合わせは、奥歯への過度な負担を防ぎ、歯の寿命を延ばすことにもつながります。

口腔衛生の向上

出っ歯が矯正されることで、歯と歯の間の隙間が減り、プラークや食べ物の残りが溜まりにくくなります。これにより、虫歯や歯周病のリスクが減少し、長期的な口腔衛生が向上します。矯正治療は、単に見た目を改善するだけでなく、口腔内の健康を維持するためにも重要です。

発音の改善

歯並びが整うことで、発音が明瞭になることも大きなメリットの一つです。特に、前歯が正常な位置に戻ると、一部の音が正しく発音できるようになり、コミュニケーションが円滑になります。これは、特に子供や職業上、話すことが多い人にとって重要なポイントです。

心理的なメリット

矯正治療による見た目の改善と健康の向上は、自信を持つことにもつながります。自分の笑顔に自信を持てることで、社会生活や人間関係がより良好になります。また、コンプレックスが解消されることで、精神的なストレスが軽減され、全体的な生活の質が向上します。

長期的な健康効果

矯正治療は短期間の変化だけでなく、長期的な健康効果も期待できます。正しい噛み合わせが維持されることで、歯や顎の関節にかかる負担が減り、将来的な歯の喪失や顎関節症のリスクが低減されます。これにより、歳を重ねても健康な口腔環境を保つことができます。

 

上顎前突の治療後のインパクトはNo.1

上顎前突の矯正治療は最も見た目が改善します。口元の与える印象は間違いなくNo.1でしょう。上顎前歯の不正で思い悩んでいる人はたくさんいます。まだ、あきらめていない人、あきらめようと自分に言い聞かせて、思いを封じている人、気にならないと思おうとしている人、矯正のハードルは決して低くないですが、人生を良化する威力があるのも本当です。様々な装置を使って、時間を少々いただければ、20mm以上前歯の切端を引っ込めることができます。

 

上顎前突の治療方法

上顎前突の治療方法は大きく分けて2つあります。

小臼歯を抜歯したスペースに前突している前歯6本を 後方へ下げて、出っ歯を治す方法

適応は本当に上顎前歯が前方に出ていて、大きく引っ込める必要もしくは希望がある場合です。ポピュラーな方法で、出っ歯で悩んでいる方はこちらになります。最大限引っ込めるときは矯正用インプラントを使います。

下顎の位置を前に誘導する方法

上顎前突ではなく、実は下顎劣成長症例に適応します。

出っ歯に見えるのが、上顎と下顎のアンバランスが原因で、下顎が下がっている場合は非抜歯で行うことができます。

 

出っ歯の矯正にかかる期間

出っ歯の矯正にかかる期間は個々のケースによりますが、一般的には1年から2年半程度かかることが多いです。軽度の上顎前突であれば比較的短期間で矯正が完了することがありますが、重度のケースや複雑な噛み合わせの問題がある場合は、さらに時間がかかることがあります。また、治療期間中は定期的な通院が必要となり、歯の動きを確認しながら調整を行います。

◎矯正治療は時間がかかる場合がありますが、その効果は長期的に持続します。

 

まとめ

上顎前突、つまり出っ歯の問題は見た目だけでなく、健康にも大きな影響を与えるものです。出っ歯の原因には遺伝的要素や生活習慣が関与しており、放置すると様々なリスクが生じます。しかし、矯正治療を受けることで見た目の改善だけでなく、全体的な口腔内の健康を向上させることができます。治療期間は個々のケースによりますが、確実に効果を実感できる治療法です。親御さんや患者さんが安心して治療を受けられるよう、専門的な診断と適切な治療計画が重要です。矯正治療を通じて、自信を持った笑顔と健康な生活を手に入れましょう。