歯を抜く?抜かない?の違い
現代矯正治療の歴史はアングル先生の非抜歯矯正から始まります。
非抜歯矯正とは矯正のための便宜抜歯を行わない(親知らずを除く)矯正治療法です。当然、理想的な治療と言えます。しかし、すべての人に非抜歯矯正をしたところ、うまくいかない人がいることがわかりました。噛み合わせがしっかりしない、出っ歯が治らない、口元が出ているなどです。そこで、第1小臼歯4本を抜歯する抜歯矯正をツイード先生が提唱しました。すると、非抜歯矯正でうまくいかなかった症例が、うまくいくようになりました。このツイード法が現在の矯正学でメジャーな考え方です。
当院は抜歯矯正、非抜歯矯正いずれもしますし、どちらも良い治療と考えています。
ただ、どちらも適応症があります。例えば、重度の出っ歯を見違えるようにきれいに治したいなら、抜歯矯正が必要になります。ある程度でよければ、非抜歯矯正でもできます。初めに検査を行い、分析診断して、治療後イメージを共有します。あとは患者さんにどちらにするかは選択していただきます。
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非抜歯矯正歯科治療
メリット
- 機能する歯を最大限保存することができる
- 治療期間が短い傾向にある
デメリット
- 口元の劇的な改善は見込めない
- 歯の移動に制限があるので、出っ歯や正中のズレを治すのが難しい
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抜歯矯正歯科治療
メリット
- 口元の見た目を変更できる
- 自由度の高い計画が立てられる
デメリット
- 機能する歯が少なくなる
- 治療期間が長くなる傾向がある
矯正装置の種類
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唇側矯正
矯正治療の
ゴールドスタンダードメリット
- 歴史が最も長い治療方法なので、術式が多く、応用が利く。
- 治療費が比較的安い。
デメリット
- 装置が比較的目立つ。
- 歯みがきが悪いとむし歯になりやすい。
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舌側矯正
人に気づかれずに
歯並びを治すメリット
- 矯正装置を舌側(歯の裏側)につけるので、外から見えにくい。
- 唇側(歯の表側)につけるより、むし歯になりにくい。
- 出っ歯、噛み合わせが深い症例はやりやすい。
デメリット
- 費用が比較的高い。
- はじめしゃべりづらいことがある。
- 特別な技術が必要になるので、行っている歯科医院が少ない。
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マウスピース型矯正
(インビザライン)装置取り外し可能な
審美矯正メリット
- 透明で薄いマウスピース型矯正装置なので、目立たない。
- 取り外しができる。(歯みがきしやすい、いざというときよい)
- マウスピース矯正特有の歯の移動ができる。
デメリット
- 費用が唇側矯正より高い。
- 移動距離の長い抜歯矯正には向かない。
- 装着時間を守らないと治療が進まないリスクがある。
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部分矯正
ほんの1部分だけ矯正
メリット
- 治療計画によって、最小限の装置で済む。
- 治療費が比較的安く、治療期間が比較的短い。
デメリット
- 噛み合わせを大きく改善することは難しい。
- 固定源となる歯が少ないので、動かしたくない歯まで動くリスクがある。
- 経年的に口腔内状況が変わると、再度、矯正治療が必要になるリスクがある。
矯正治療の無料相談、オンライン相談を行っております。お気軽にご連絡ください。
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