こどもの矯正歯科治療には、第1期と第2期がある
第1期と第2期の違い
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第1期 矯正歯科治療
抜歯 可能性が低い 治療の確実性 比較的 低い
※顎の成長や生え変わりなどの不確定要素があるため
適応時期 3歳から小学校低学年
治療期間 第2大臼歯萌出の14歳くらいまで 費用 比較的 安い -
第2期 矯正歯科治療
抜歯 可能性が高い 治療の確実性 比較的 高い
顎の成長や生え変わりなどの不確定要素が少ないため
適応時期 小学校高学年
治療期間 期間想定がしやすい
※成長や萌出を待つ必要がないため
費用 比較的 高い
いわゆる矯正歯科治療である第2期治療は確実性は高いですが、治療期間や費用の負担は比較的大きくなります。第1期治療を受けられる時期に歯列不正に気づくことができたなら、そのチャンスを逃す手はありません。早期に相談して、方針を決めることをお勧めします。
第1期矯正歯科治療は、いつから始めるの?
早ければ、3歳から始められます。
第1期治療には治療開始の適正時期が、早過ぎると、幼くて治療ができなかったり、治療期間がいたずらに長くなったりします。逆に遅すぎると、成長を利用できないため、こどもの矯正歯科のメリットが活かせなくなります。最も早く治療ができるのが、反対咬合(受け口)です。 第1期治療は、機能的装置 ムーシールドと機械的装置 床矯正の2種類を使用して治療しております。理想は、機能的装置もしくは習慣、習癖の改善だけで解決することですが、歯を積極的に動かすことが必要であれば、機械的装置を使用することになります。
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機能的装置
(乳歯列で行える特殊な治療法)機能的装置とはムーシールドやプレオルソなどの顎の位置や習癖の改善を目的としたもので、根本治療になります。小児は習慣や習癖を改善することで、歯並びや噛み合わせを大きく改善することができます。
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機械的装置
(第一大臼歯と前歯が永久歯になった時点で始める治療法)機械的装置は歯を装置で動かし、目的の位置に移動させる装置です。確実性が高い治療になりますが、悪習慣、悪習癖が残っていると後戻りのリスクがあります。
3歳児歯科検診における反対咬合は全体の約5%
当院の院長は、年に1回程度、3歳児歯科検診に出勤し、40人ほどの3歳児を診察します。1回の検診で受け口のお子さんが2人いる感覚です。だから、5%という数字は妥当と考えています。
これらの反対咬合を治療せずに正常咬合になるチャンスは、歯の生え変わりのときです。乳前歯が抜け、前歯が永久歯になるときに約6%が正常咬合になると言われています。だから、3歳の時点で反対咬合であれば、治療せずに治る可能性はかなり低いです。むしろ、乳歯列では正常咬合で、永久歯の交換期に反対咬合になる方が多いです。また、第2次成長期に下顎が過成長して、反対咬合になることもあります。下顎の過成長に関しては遺伝的背景が大きいとされています。
第1期治療が終了したら、永久歯が揃うまで定期検診
側方歯列群(犬歯、第1、2小臼歯)の生え変わりを保定装置を入れながら、観察します。側方歯列群3本の横幅合計は元々ある乳犬歯、第1、2乳臼歯3本の横幅合計よりも小さいので、基本的には何もしなくても、きれいに凸凹することなく生え変わります。
しかし、歯の生える位置によっては叢生ができます。それを回避するために乳歯を削って、スムーズな生え変わりを促進します。側方歯列群が生え変わり、第2大臼歯が揃うと、歯列が完成します。そのため、第1期治療が終わり第2大臼歯が生えて歯列不正にならないために、定期検診にお越し頂くことをお勧めしております。
第2期矯正歯科治療
大人の歯(永久歯)が生えそろってから行う治療
第2期治療は永久歯が生えろってから行いますので、マルチブラケットシステムを使用した矯正歯科治療となります。 近頃のお子様には、顎の成長が上手くいかず、狭い空間の中に永久歯が生えてしまい、歯並びが凸凹(叢生)になっている場合や、受け口になっている場合、口を閉じても閉じない開咬になっているのが見受られけます。
凸凹では、歯磨きが上手にできず虫歯や歯周病になりやすいというのは、簡単にイメージできるかと思いますが、開咬では鼻呼吸が上手にできなくなり、鼻呼吸が出来る子に比べて身体が弱くなりやすく、受け口では、上手に食事することもできないため、早めに矯正歯科治療を受けて頂くことをおすすめしております。
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