大人の矯正治療にかかる値段はどのくらい?相場や装置別の値段をご紹介
~福岡市の矯正歯科が解説~
皆さん、こんにちは。福岡市西区の昭和歯科・矯正歯科です。
今日は、多くの患者さんが気になる「大人の矯正治療の値段」について、具体的な相場と装置別の費用に分けて詳しくご紹介します。
矯正治療は、見た目の美しさだけでなく、噛み合わせの改善にも重要です。それでは、各種矯正装置の特徴と共に、それぞれの値段について見ていきましょう。
1.表側矯正
表側矯正は、一般的な矯正治療で最もポピュラーな方法です。ブラケットと呼ばれる装置を歯の表面に取り付け、ワイヤーで繋げて徐々に歯を動かしていきます。
費用相場:
通常、この治療法の費用は約70万円から100万円程度が目安とされています。材質によってセラミックや金属など選択肢があり、見た目の自然さや金属アレルギーの有無に応じて選べます。
2.裏側矯正
裏側矯正は、ブラケットを歯の裏側に取り付けるため、外からは装置が見えません。表側矯正に比べて目立たないため、大人の患者さんに特に人気の方法です。
費用相場:
裏側矯正は技術的に複雑であるため、約100万円から150万円程度が相場です。特に、見た目を気にされる患者さんにお勧めです。
3.ハーフリンガル矯正
ハーフリンガル矯正は、裏側矯正の一種で、主に前歯の内側にだけブラケットを装着します。目立ちにくさは保ちつつ、費用を抑えることができる選択肢です。
費用相場:
この方法では、約80万円から130万円程度となることが多いです。
4.マウスピース矯正
マウスピース矯正(透明な装置を用いる方法)は、取り外しが可能なので、食事や歯磨きがしやすいという利点があります。装置がほとんど目立たず、日常生活における違和感が少ないのが特徴です。
費用相場:
費用は約50万円から120万円程度で、治療の複雑さによって異なります。
5.部分矯正
部分矯正は、歯列の一部分だけを矯正する方法です。全体的な矯正に比べて治療期間が短く、費用も抑えられるため、小さな歯並びの悩みには最適です。
費用相場:
約30万円から50万円程度が一般的です。
6.セラミック矯正(修復治療)
セラミック矯正は、従来の矯正治療とは根本的に異なります。この方法では、歯そのものを動かすのではなく、歯にセラミック製のクラウンやベニア(薄い板)を被せて形状を整え、見た目を改善します。主に歯の色や形が気になる方、または矯正治療で歯を動かすことが困難な場合に選択されます。
セラミック矯正のメリット
治療期間が短い:
物理的な歯の移動を伴わないため、治療期間が大幅に短縮され、数週間で見た目が改善されます。
見た目の美しさ:
セラミックは自然な歯に非常に近い見た目を再現できるため、美しく自然な仕上がりが得られます。
歯の修復:
古い補綴物や損傷した歯にセラミッククラウンを被せることで、歯の強度を向上させることができます。
セラミック矯正のデメリット
費用:
高品質なセラミック材料を使用するため、費用が高くなることがあります。
歯の削り:
クラウンを装着するためには、元の歯を削る必要があり、これは元の歯の一部を失うことを意味します。
修正の限界:
セラミック矯正は歯の位置や噛み合わせの根本的な問題を解決するものではなく、主に見た目の改善に注力します。そのため、機能的な問題がある場合には、この方法だけでは対応できないことがあります。
セラミック矯正は、特に時間をかけずに歯の見た目を改善したい方や、従来の矯正治療が難しい方に適しています。しかし、この治療が適切かどうかは、患者さんの口内状態や治療目的によって異なります。
費用相場:
約20万円から100万円程度が一般的です。
大人の矯正治療の値段が高い理由
1.保険が適用されない
日本では、矯正治療は基本的に健康保険の適用外です。これは、矯正治療が美容的な側面が強いと考えられるためです。しかし、噛み合わせの改善や口腔内の健康を保つために必要な場合も多く、純粋に審美的な理由だけではありません。保険適用外であるため、患者さんは全額自己負担となり、その分費用が高くなります。
2.高度な技術と専門知識が必要
矯正治療は、単に歯を動かすだけではなく、顔全体のバランスを考え、長期間にわたって計画的に行う必要があります。これには、高度な技術と深い知識が必要で、矯正専門の歯科医師は長いトレーニングを受けています。その専門性が、治療費用に反映される一因です。
3.治療期間が長い
大人の矯正治療は、子どもの頃に比べて骨の成長が止まっているため、歯を動かすのに時間がかかります。平均すると2年から3年はかかることが多いです。長期にわたる管理と定期的な調整が必要で、これが治療費を高くする要因の一つです。
4.特別な機材や設備が必要
矯正治療では、精密な診断を行うための特殊な機材や、治療に使用する高品質な材料が必要です。例えば、3Dの歯列矯正シミュレーションを行うためのソフトウェアや、ブラケットとワイヤーなどの専用の器具がそれに該当します。これらの高価な機材や設備の導入と維持には、相応のコストがかかります。
5.個別のカスタマイズが必要
矯正治療は患者さん一人ひとりの口腔内の状態に合わせてカスタマイズが必要です。これには詳細な診断と計画が求められ、それに伴う労力と時間が必要となります。また、治療中に予期せぬ調整が必要になることもあり、それが追加のコストにつながることもあります。
矯正治療における医療費控除について
矯正治療は、美しい歯並びや正しいかみ合わせを手に入れるための有効な手段ですが、その費用は決して安くありません。治療の種類や期間、使用する装置によっては、数十万円から百万円を超えることもあります。しかし、矯正治療の費用が医療費控除の対象となることを理解し、適切に申請することで、税金の負担を軽減し、実質的な治療費を抑えることができます。
医療費控除とは?
医療費控除は、年間の医療費が一定額を超えた場合に、その超過分を所得から控除できる制度です。これにより、所得税や住民税の負担が軽減されます。医療費控除の対象となる医療費には、治療費、診察費、薬代などが含まれます。特に重要なのは、健康を維持・改善するための費用であることが条件です。
矯正治療が医療費控除の対象になる条件
矯正治療が医療費控除の対象となるかどうかは、その治療目的に大きく依存します。例えば、歯並びやかみ合わせの不具合が原因で、日常生活に支障をきたしている場合や、口腔内の健康を改善するために必要な治療であれば、医療費控除の対象となる可能性が高いです。具体的には、次のような場合が該当します。
- 咬合異常により食事がしづらい
- 歯並びの問題で発音が不明瞭
- 口腔内の清掃が難しく、むし歯や歯周病のリスクが高い
これらの理由で矯正治療を受ける場合は、原則として医療費控除の対象となります。
審美目的の矯正治療は対象外
一方、審美目的で行う矯正治療、つまり美しさや見た目を改善するためだけの治療は、医療費控除の対象外となります。審美目的の治療は、健康維持や改善に直接関わらないため、税制上の優遇措置が適用されません。
医療費控除を受けるための手続き
医療費控除を受けるためには、確定申告が必要です。以下の手順に従って、適切に申請しましょう。
治療費の領収書を保管:
治療費を支払った際の領収書をすべて保管します。
申告書を作成:
確定申告書に医療費控除を受けるための必要事項を記載します。
申告書を提出:
確定申告期間中に税務署に提出します。
まとめ
矯正治療を検討される際は、まずは歯科医院でカウンセリングを受け、自分の歯の状態や治療計画について詳しく相談することをお勧めします。
治療方法によって値段や期間、見た目に大きな違いがあるため、ご自身にとって最適な方法を選ぶことが重要です。
昭和歯科・矯正歯科では、患者さん一人ひとりに合った治療計画を提案しておりますので、お気軽にご相談ください。