オンライン矯正無料相談実施中

Column 矯正歯科治療コラム

抜歯矯正のメリットとデメリット|健康な歯を抜く理由と治療法の選び方

こんにちは!筑肥線「九大学研都市駅」から徒歩6分、福岡市西区の昭和歯科・矯正歯科です。

歯列矯正を検討している方の中には、「健康な歯を抜く必要があるのか?」という疑問を持っている方も多いかと思います。特に、健康な歯を抜いてまで矯正をすることに抵抗がある方も少なくありません。この記事では、抜歯矯正のメリットとデメリットについて詳しく解説し、なぜ抜歯が必要なのか、そしてその治療法を選ぶポイントについてお伝えします。これを読むことで、抜歯矯正についての理解を深め、自分に合った治療法を選ぶヒントになるでしょう。

この記事を読むと、「抜歯が必要なケース」「治療の流れ」「非抜歯の治療法」「抜歯のメリット・デメリット」などがわかります。矯正を検討中のご家族や本人に向けた、知識を深めるための内容です。最後までぜひお読みください!

 

いまの歯並びの問題点を知る

まず、抜歯矯正を検討する上で、現在の歯並びの問題点を把握することが重要です。歯並びや咬み合わせが悪い状態は、以下のような問題を引き起こす可能性があります。

  • 咀嚼(噛む)機能の低下:噛み合わせが悪いと、食べ物を十分に噛み砕けず、消化不良を引き起こす可能性があります。
  • 発音への影響:特に前歯の位置がズレている場合、発音が不明瞭になったり、特定の音が発音しにくくなることがあります。
  • 審美的な問題:見た目の問題で、笑うときに自信を持てない、口元を隠してしまうという方も多いです。

これらの問題を改善するために、歯列矯正は有効な手段となりますが、場合によっては抜歯が必要になることもあります。

抜歯が必要なケース

歯列矯正では、必ずしも全ての患者が抜歯を必要とするわけではありません。

しかし、以下のような場合には、健康な歯であっても抜歯が推奨されることがあります。

歯と顎の大きさのバランスがとれていない場合

歯の大きさが顎のスペースに対して大きすぎる場合、歯が重なって生えてしまう「叢生(そうせい)」の原因になります。

この場合、抜歯を行いスペースを作ることで、歯を整列させることができます。

上下の前歯が前に傾斜している場合

前歯が前方に大きく傾斜している場合、口を閉じにくくなり、口元が突出して見えることがあります。

抜歯を行うことで、前歯の傾斜を改善し、自然な口元を実現することができます。

上下の噛み合わせにズレがある場合

噛み合わせに大きなズレがある場合、食べ物を十分に噛むことができないだけでなく、顎関節にも負担がかかります。

こういった場合も、抜歯によって咬合を正しく整えることが可能です。

 

抜歯する部位

抜歯矯正では、どの歯を抜くかが重要なポイントです。一般的に、矯正治療で抜歯が行われるのは以下の部位です。

  • 前歯中央から4本目の「第一小臼歯」か、5本目の「第二小臼歯」
    この部位の歯を抜くことで、前歯や奥歯の位置調整を行いやすくなります。特に審美的・機能的な影響が少ないため、第一小臼歯の抜歯が一般的です。
  • 矮小歯(形態に異常のある歯)
    形が小さく、他の歯とバランスが悪い歯や機能していない歯も抜歯の候補となります。
  • 銀歯や根の治療を行った歯
    既に治療済みの歯で、特に大きな銀歯が入っている場合や、根の治療を行った歯も抜歯の対象になることがあります。
  • 先天欠如歯の反対側の歯
    先天的に欠けている歯がある場合、その対称の位置にある歯を抜歯することで、左右対称のバランスを整えることがあります。

 

非抜歯での矯正治療

すべての矯正治療において抜歯が必要というわけではありません。

非抜歯での矯正治療も可能な場合があります。以下に代表的な非抜歯治療法を紹介します。

抜歯以外のスペースの作り方
  • 歯の側面を少し削る(IPR)
    IPR(Interproximal Reduction)とは、歯と歯の間のエナメル質をほんの少し削ることでスペースを作る方法です。この方法であれば、歯を抜かずに矯正が可能になりますが、削る量には限界があり、すべての患者に適用できるわけではありません。
  • 奥歯を後ろに移動させる
    特に上顎の奥歯を後方に移動させることで、前歯にスペースを作ることができます。この方法も非抜歯での治療が可能なケースの一つです。
注意点

非抜歯矯正には、スペースが十分に確保できない場合があり、特に歯並びが極端に悪い場合や大きなズレがある場合には、抜歯が必要になることがあります。

専門家の診断に基づき、非抜歯での治療が可能かどうかを判断することが重要です。

 

抜歯のタイミング

矯正治療における抜歯のタイミングは、治療計画の進行状況や歯の成長に応じて異なります。

一般的には、矯正治療が始まってから数カ月後に抜歯が行われ、歯列を整えるための装置が装着されます。

また、抜歯後には抜歯部位のスペースが徐々に狭くなり、歯が動きやすくなるため、矯正装置の定期的な調整が行われます。

 

抜歯を伴う矯正治療の流れ

抜歯矯正の治療は以下のような流れで行われます。

治療の流れ
  1. 精密検査:まず、レントゲン撮影や歯型の採取などを行い、歯並びや顎の状態を確認します。抜歯が必要かどうかは、この検査で判断されます。
  1. 治療計画の作成:検査結果に基づいて、治療計画が立てられます。抜歯する場合は、そのタイミングや部位についてもこの段階で決定します。
  2. 抜歯の実施:計画に従い、必要な部位の歯を抜歯します。抜歯は通常、1回の診療で行われますが、部位や歯の本数によっては数回に分けて行われることもあります。
  3. 矯正装置の装着:抜歯後、歯を移動させるための矯正装置を装着します。装置は、定期的に調整が必要で、数カ月ごとに歯科医院に通院します。
  4. 治療終了後の保定:矯正治療が完了したら、歯並びを維持するためのリテーナー(保定装置)を装着し、一定期間使用します。

 

抜歯しない矯正治療を選ぶ場合

抜歯しないで治療を進めたい場合には、専門医との相談が必要です。非抜歯での治療が可能かどうかは、歯列や顎の大きさ、歯並びの状態によって決まります。

治療の流れ

非抜歯矯正の治療は、精密検査から始まり、適切な治療計画に基づいて矯正装置を装着し、歯を少しずつ移動させます。非抜歯の場合も、定期的な通院と調整が必要です。

治療の注意点

非抜歯での治療には限界があるため、重度の咬み合わせの不正や顎のズレがある場合は、抜歯が避けられないことがあります。専門医のアドバイスに従い、最適な治療法を選びましょう。

 

歯列矯正で抜歯するメリット

抜歯矯正には以下のようなメリットがあります。

複雑な症例でも治療できる

抜歯を行うことでスペースを確保し、複雑な歯列の不正を正すことが可能です。特に叢生(歯が重なり合って生えている状態)や、極端に前歯が突出している場合など、抜歯が有効です。

顎や顔の輪郭に影響が出にくい

抜歯によってスペースを確保することで、自然な顔の輪郭や顎の形を維持しやすくなります。特に前歯が大きく前に出ている場合など、抜歯することで横顔のバランスが整います。

 

歯列矯正で抜歯するデメリット

一方で、抜歯矯正には以下のようなデメリットもあります。

身体への負担が大きい

抜歯自体が身体に負担をかけるため、術後の痛みや腫れ、不快感を伴うことがあります。また、抜歯後には抜歯部位のケアが必要です。

治療期間が長期になる

抜歯を伴う矯正治療は、歯を移動させるために時間がかかるため、非抜歯に比べて治療期間が長くなる傾向があります。治療期間は、通常2〜3年程度かかることが多いです。

 

まとめ

抜歯矯正には、治療の難易度を下げたり、審美性を高めるといったメリットがありますが、身体への負担や治療期間が長くなるというデメリットも存在します。抜歯が必要かどうかは、個々の症状に応じて専門医の判断が必要です。また、非抜歯での矯正治療も可能な場合があるため、どちらが自分に適しているかをしっかりと見極めることが大切です。

本記事をお読みいただきありがとうございます。何かご不明な点や、お悩みがございましたら、昭和歯科・矯正歯科にお気軽にご相談ください。